2018年8月12日日曜日

ibasso AMP8 レビュー

DX200でのレビューになります。
AMP8…バランス対応のディスクリートアンプ。
ディスクリートの音っていままで意識して聞いたことがなかった。

低域:量はAMP4比で少ないが、立ち上がりも鋭く重量感がある。量が減る+締りが増すすなわち全くこもらない。AMP1比では量は変わらないが立体感と重量感に優れる。

中域:AMP4比で距離が近い。音の線が細いので録音の良し悪しが素直に出やすい。クール寄りなので温かみのあるボーカルではないが、細かな息遣いもしっかり描写してくれる。弦楽器の定位がやや向上する。

高域:AMP4比で解像度が高くなり表現力が増す。押しの強いAMP4に対して、高い解像度を生かして気持ちよく刺さる音と刺さらない音をしっかり鳴らし分ける。抜け感はあまりないが綺麗に伸びる。

その他:全体的なイメージはとにかくクリアで丁寧な鳴らし方。そこそこの広さのホールでコンサートを独り占めしている感覚に近い。音そのものだけでなく、音が定位していない場所の表現がしっかりしている。落ち着いた曲は丁寧に描写し、激しめな曲は立ち上がりの鋭い高低音とクール系に寄った中域でスピード感をしっかり出してくれるので、ボーカルモノ一般に合いそうな感じ。
さらに、オペアンプを使用しないことで音量が非常に取りやすくなっているのも好評価ポイントとして挙げられる。AMP4は音量をあげると高域がきつく、下げるとボーカルがややこもりがちで適正音量を見つけるのが難しいが、AMP8は全体のバランスが音量によって崩れにくい。
欠点としては、低域の量が控えめであること、全体的に音が繊細なので曲によっては物足りなさを感じる場合があることぐらいで、総じて完成度の高いモジュールになっていると思う。

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